これがNifty Serveの友人るみいさんが買ったバートラム31です。今回山口県徳山市から横浜まで回航するというまさに一生に一度のチャレンジをした艇です。ろくすっぽ東京湾から出たことの無いogaogaにとってはまさに冒険でした。今まで培ってきた知識と経験が実戦で役立つか？
  さてここではそのすべてをお伝えします。
　

山口から廻航？！

　それはボートを探して三千里のるみいさんからのメールで始まりました。「ogaogaさん良いボートがあったんだけど・・・山口なんだ。」これが10月の事でした。

装備品

　さて一口に廻航と言っても買ったものをそのまま廻航できるわけではありません。いろいろと準備が要るわけです。臨時航行検査や免税券の手配、航海計画などやることは実に沢山あります。その中でも備品として色々な準備が必要です。臆病船長で有名なogaogaの事。あれやこれやと準備した品の数々をご覧下さい。でも長距離航行するには実際この程度は必要なのではと。
 

 

マリーナシーホース

　さていよいよ廻航です。るみいさんは前夜夜行で。ogaogaと浜さんは当日朝一番の飛行機で山口宇部へ飛びました。電車とタクシーを乗り継ぎ、コンビニで買いあさりなんとか無事出発地のマリーナシーホースに着きました。
  そこではるみいさんが色々準備しているはず。桟橋に行ってみるとルミクラが試走している。これから600海里苦楽を共にする艇だ。意気揚々と走っているのかと携帯にに電話すると何やら難しそうな声。初っ端からトラブル発生との事･･･。さてさてなにが起こったのか？
 

徳山から四国仁尾まで

　さて気を取り直して出発です。今回は結構ハードなタイムテーブル。それが出発が1時間半も遅れてしまいました。ちょっぴり焦る我々です。いざ瀬戸内海よ！です。
  ボート天国とは聞いていましたが素敵なところですね〜。

 

四国仁尾から和歌山まで

　さて無事仁尾で給油して艇の性格なりも分かりました。天候もまずまずということでこれから夜間航行で紀伊田辺を目指します。太平洋に出たら距離を稼ぐなんて臨むべく事もない。何としてても今夜中に瀬戸内海を縦断してしまわねば。
  かくして夜中の爆走が始まったのです。ご存知の通り瀬戸内海には名うての航路が幾つもあります。本船に混じって夜間にそこを走りぬける。それだけでもなかなかスリルがあったのに播磨灘でまたまたトラブル発生。

 

和歌山から紀伊田辺まで

　本当は昨夜は紀伊田辺までたどり着きたかったのですがやはり、一日でで280海里は無理でした。早朝から遅れを取り戻すべく一路田辺を目指し紀州沖を快走します。ところが田辺直前にまたしてもトラブルが！

 

紀伊田辺から浜名湖まで

　無事給油を追え、これからは走れるだけ突っ走って上手くすると大王埼、それが無理でも尾鷲港、万一荒れてしまってもなんとしても串本港まではたどり着きたいところ。何しろ出発の前日までは全国的に強風が吹き荒れ潮岬沖は5〜6mの波がありまし。場合によっては波待ちも止むなしという決意の元出発しました。
  とんとん拍子で快走してなんと浜名湖まで届いたのは良いのですがまたしてもトラブルが！

 

浜名湖から伊豆大島まで

　久しぶりにゆっくり食事してぐっすり眠り、今日も早朝より出発です。天気予報では午後から南西の風が強くなるとの事。 焦ってはいけないとは知りつつ気は急きます。今日は何とか下田まではたどり着きたい。そんな覚悟で夜明け前から舫いを解いて出港です。

 

伊豆大島から三崎まで

　波浮港で給油をしていると、Boat Yardの仲間がお出迎えしてくれるとのうれしいで電話。三崎にて待つとの事。あと一息です。

 

三崎からKMCまで

　仲間と楽しい昼食を終え、一路横浜KMCへ。もぉここまでくれば自分の庭のようなもの。勢いに乗って突っ走るルミクラ。無事600海里を走破しKMCに到着しました。そこにはまた仲間が出迎えてくれて。とてもうれしかったですね。

 

るみいさんの航海記

　今回の主役るみいさん。初の外洋経験が今回の長距離フェリーでものすごく密度の濃い経験をなさいましたね。その手記なりをアップさせて頂きます。

　ルミクラ廻航記いかがでしたか？やはり600海里は半端な距離ではありませんでした。そして本当に天候に恵まれて幸運だったといえます。これも応援してくれたみなさんのおかげです。一同を代表してお礼を申し上げます。
  さてこの廻航を終えてみて、自分なりにずいぶん自信が付きました。今まで培ってきた知識や技術が実際にどんな状況においても役に立つということが分かったからです。今後とも慢心せず自分の経験値を上げていきたいと思います。でもほんと三崎−横浜間なんて鼻歌交じりの距離になってしまいました。笑。
  また私も大きな艇が欲しくなってしまいました。いつか買い換えられてあちこち行けるようになると良いな。
 
 

最後にるみいさんからみなさんへのメッセージです。

  この航海を終えて、どうしても伝えなければならないことが有ります。私のような航海をする、若しくはやってみたいとおっしゃる方・・・大賛成です。ただし、本当に時間の余裕をもってやられてください。
  実際のところ、地元マリーナにお世話いただき最悪予定時間が過ぎてしまった場合はプロの回航屋にバトンを渡す算段も用意しておりました。出航前も思っていたことですが、実際に経験して益々自然の偉大さを身を持って体験し、自分の都合に時間を合わせるととんでもないことになるとが絶対に起こると思います。自然の都合にあわせなければ・・・・。
　今回は余りにも天候に恵まれすぎています。こんなに恵まれては後の航海は運を使い果たし今後の出航は荒れ狂うんじゃ無いかと思ってしまいます。3日で帰ってこれましたが、ズバリ「運が良かった」の一言に尽きます。
決して無理をしないで下さい。・・・・今回のルミクラクルー全員よりのお願いです。
 
 

以上ルミクラ廻航記でした。

　

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